東北学院榴ケ岡高等学校

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年頭所感-湯本良次校長-

2018年01月04日

榴ケ岡高校、教育改革元年

 
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榴ケ岡高等学校
校長 湯本良次

   明けましておめでとうございます。
 2018(平成30)年の年頭にあたり、今年も在校生、保護者、教職員、同窓生の方々のご多幸をお祈りし、ますます充実した一年となりますよう祈念申し上げます。
 今から150年前の1868年(明治元年)1月、新しい日本の開幕、明治維新が起こりました。鳥羽伏見の戦いから函館五稜郭の戦いまでの約一年半、多くの犠牲者を出して内乱が終了。詳細は歴史書に委ねますが、歴史上「改革」の名のもと終結までに多くの犠牲や困難を要したことも事実です。いま、多くの学校で嵐とまでは言いませんが、「改革」の流れが起きています。改革には必ず付きまとう『不易と流行』があります。本校はキリスト教主義を建学の精神としますので、「不易」がこれに相当します。具体的には「神への畏敬の念」、「隣人への愛」、「社会へ貢献する人材の育成」を掲げています。一方、「流行」は社会の変化に応じて将来の課題を果敢に解決していく人材の育成です。
 東北学院全体の教育改革は既に「TG Grand Vision 150」第Ⅰ期中期計画(2016年〜2020年)の3年目に入り、本校では次の点を改革の中心におき、次の第Ⅱ期中期計画(2021年〜2025年)の準備を進めて行きます。本校の教育改革の柱は次の三点です。
 第一に、2年計画で進めていた校内wi-fi環境(無線LAN)の整備及び各教室に電子黒板の設置の完成です。教科書及び副教材の資料集にもデジタル教材が普及し、動画による解説などは自宅での復習、予習に大きく役立ちます。学びの広がり、深さに寄与できる一方で、情報リテラシー教育の必要も欠かせません。現在SNSによるいじめや中傷、性犯罪の事件が後を絶ちません。顔の見えない世界に言葉が独り歩きしてしまいます。ヨハネの福音書1章1~5節には「言(ことば)が神と共にあった」との内容が示されています。「言(ことば)の内に命があり、命は人間を照らす光である。」正しい言葉を使い、言語活動を豊かなものとしていきます。
 第二に、生徒主導的な活動の発展です。昨年5月に実施した避難訓練があげられます。従来の指示型避難訓練から、あらかじめ生徒会が中心となり、避難経路・誘導の指示、救護に至るまで生徒が主体となって実施しました。本校のある地域は泉区の中でも高齢化率が高く、高校生による災害救助は大きな支えになり、社会的弱者に目を向けることは大切な学びです。「サービス・ラーニング」とも言われ、奉仕活動(サービス)と学習活動(ラーニング)の実践を統合した学習方法を通じて、学んだ知識をどう社会に生かすか、キリスト教主義学校に欠かせない課題となっています。既に多くの大学で実践していることを高校で取り入れ、高校型のサービス・ラーニングの展開を行います。
 第三に、泉キャンパスの再開発計画です。2023年4月に教養学部が五橋キャンパスに移転することが決まっています。跡地の再開発に本校を含め、東北学院が地域と共にさらなる発展をしていくためにも時間を掛け、英知を集め、良き具体案が出来ることを希望します。
 今後とも東北学院榴ケ岡高等学校のご支援・ご理解を宜しくお願いします。