東北学院榴ケ岡高等学校

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年頭所感-河本和文校長-

2024年01月09日

魅力ある高校であるために

 
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榴ケ岡高等学校
校長 河本和文
 

 

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 旧年中の皆さまのご支援・ご協力に改めて感謝を申し上げますとともに、本年も皆さまが充実した1年となりますよう心よりご祈念申し上げます。また、この度の能登半島地震により亡くなられた皆さま、そして亡くなられた海上保安庁の職員の方々のご冥福をお祈りしますとともに、被害を受けられた皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。一日も早く日常生活を取り戻せるようお祈りいたします。

 さて、昨年は、春まで猛威を振るった新型コロナウイルス感染症も感染症法上の扱いが5類となり、本校のあらゆる活動が従前に近い形で実施され、活気に満ち溢れた1年を過ごすことができました。これまで規模を縮小したり中止したりしてきた学校行事においても、榴祭では実行委員が工夫を凝らして4年ぶりに一般の方に公開し、多くの生徒が達成感を得ることができましたし、球技大会や芸術鑑賞会も全学年そろっての実施となり、良き思い出づくりをすることができました。生徒たちも久しぶりに充実感を味わえた1年だったと思います。

 これまで、コロナ禍でいくつかの弊害もありましたが、大きな困難を乗り越えていくためには、自ら課題を見付け、自ら考え、すべての面で思いやりを持って行動し、皆で協力し、創造性を発揮しながら工夫していく経験が必要であるという思いを確信することができました。魅力ある学校づくりにおいては、このような貴重な経験を、普段の学校生活で絶え間なく得られるようにすることが欠かせないことなのだと、改めて心に刻み込むこともできました。

 さて本校は、2019年度から特別進学コース、TG選抜コース、総合進学コースの3つのコース制を導入しました。今年はコース制6年目を迎えます。この3つのコースの中で、特にTG選抜コースでは、東北学院大学進学に向けて魅力ある教育活動が多く行われています。入学直後から東北学院大学と連携し、大学の先生方から東北学院の歴史、建学の精神についての講義を受け、各学部・学科のガイダンス、大学の授業体験、課題研究の指導、大学が連携している自治体との共同研究、企業の現場見学など「TGタイム」と称した総合的な探究の時間でさまざまな連携活動が行われています。この一貫した大学連携事業は、コース制導入から5年かけて体系的に構築されてきました。この教育を通して大学で学ぶ意識が向上した生徒で、TG推薦(東北学院大学への内部進学)を希望する者は、語学力を高めるために課外講習を受け、ほぼ全員が推薦基準のCEFR A2ランク(英語検定準2級相当)以上の英語力を身に付けて進学していきます。総合進学コースは文武両道を実現しながら、特別進学コースは毎日午後7時まで学習に励みながら、目標とする大学への進学を目指して努力しています。昨年の春に卒業したコース制2期生は、ここ近年にない成果を上げた1期生の進学実績をさらに上回る素晴らしい結果を出すことができました。

 ここ近年、本校に入学してくる生徒たちは、高校生活における目標も、進路希望も、大きく多様化してきています。本校は、その希望に応じて、それぞれの目標を持った生徒がそれぞれのコースで様々な可能性が引き出され、個別最適な学びと協働的な学びが実現されつつある学び舎で、志を高め、様々なことを学び成長していける魅力ある環境となってきました。さらに、昨年春から進学重視型単位制に移行しており、今年の春からは、2年次生において、コースの垣根を飛び越えた選択科目の中で、焦点化された効果的な授業が行われることになりますので、学習効果はさらに上がることでしょう。

 魅力ある学校となるために、これからも、東北学院大学からご支援をいただき、連携を深めていくとともに、各コースの魅力ある教育活動をさらに充実させて、これからの社会を力強く生き抜いていく生徒を育てていきたいと思います。今後とも、同窓生、保護者、地域社会の方々から温かいご支援・ご協力をよろしくお願いし、年頭の挨拶といたします。